1. はじめに
「批判的な創作」という言葉がなんとなく耳に残ったので、
私も一度そういう視点からゲームを作ってみようか、と考えたのが最初のきっかけでした。
2. テーマの決定
はっきり言って、この時点ですでに批判的(否定的ではありながらも対象について論ずる立場を持つ)であることよりもゲームとしてのインパクトの強さを考えていました。
「売れるゲームとは何か」というのはその点で条件に適していると考え、これを採用しました。
3. 媒体についての思考
どうせ批判的という路線でいくなら、媒体もそれに準ずるかということで、最近話題の500円ゲームの形を取ることにしました。
結局このあたりは論点としては成立しない(個々の判断による部分が大きく、また広い範囲に何らかの影響を及ぼすものではない)かなーと自己判断に至ったので、なんとなく消化不良感はありますが。
媒体を定めたことにより、結果的にゲームのサイズも小箱に定まることになりました。
4. 小箱ゲームについての私見
小箱ゲームに求められているものはキレかなーと考えています。
短時間でいかにキレ味の鋭いソリッドな感覚を与えられるのか。
そういうのが苦手なので、ちょっとした訓練のつもりで取り組もうというのがもう一つ、本ゲーム製作の目的にあった感じです。
5.苦行
予想通り、かなり製作は難航しました。
結果的に現在の形に着地するまでに、一度製作を断念していた時期があったぐらいです…
最終的に、もともとの案をかなり簡略化して焦点を絞ることで、シンプルかつ短時間で終わり、考える余地や駆け引きに富む現在の「超能力デザイナー」は産まれました。
6.問題点
製作開始時の目的に関しては実のところ、ある程度達成しているのですが…
いくつかの問題点も残念ながら解決できないままになっています
A. ゲームとして、対象が中途半端になっている
開発開始時、ライト層に向けた運要素の強い軽ゲーにしようと思っていたのですが、
結果的にはどっちつかずの中途半端な形になってしまいました。
これに関しては、当初予定していたゲームが個人的な嗜好とかけ離れていたため、
どうしても余計な手を加えたかったというのが大きく影響をしています
最終的に、個人としては小箱としての短さとキレ味の両立が一定のレベルでできていると
自負するところまでには仕上がりましたが、代わりにインストの冗長性が高まり、
パッと読んでサッと遊ぶテンポの良さが損なわれてしまったのは大きな問題と言えます。
B. 初志貫徹に至れなかった
言うほど批判的な創作になりませんでしたね…
7. 総論
いろいろとやっていて意義深い挑戦にはなりました!
ゲームとしては面白い作品になりましたが、テーマ性はイマイチかな、と。
インパクトはつよいのでそこからプレイまでの間隔をより短く持っていけるようにするのが今後の課題です